概要と登場人物

【 コーポひまわり 】

それはどこかの街のすみっこにある小さなアパート。

世話焼きな大家と変な住人が、時々トラブルを起こしつつもそこそこ仲良く暮らしている。

【 住人たち 】
101号室
久保さん
極度の女嫌いの為、アパートは女人禁制。入居はもちろん、出入りも禁止。ここは高校の男子寮か、と遠藤さんはぶうたれている。
しかし、それ以外に入居制限はない。そのせいか、コーポひまわりには変な人間ばかり集まる。
超おせっかい。マスターキーで勝手に部屋に上がって、掃除したりご飯を置いていったりする。その度に理仁や三浦と口論になるが、それでもやめない。
コーポひまわりのアイドル的存在。
いくつ? ごさい!
遠藤さん曰く、小さな芸術家。
圭太曰く、可愛い弟分。
理仁曰く、宇宙人。
三浦さん曰く、やかましいチビザル。
宇多田さん曰く、天使。
勉強は苦手。運動もあんまり。
でも、かしこい子なんだ……と久保さんは語る。
だってウチの変人、全員に愛されてるんだぜ?並の男じゃねーだろ?
一理ある。
103号室
遠藤さん
カウンセラーの先生。近所の診療所に勤めている。
変人揃いの住人らが抱える心の傷を何とかできないものか……と心を尽くす。
が、それでも皆なんとか生きてるんだから、それでいいのかな……とも思っている。
そもそも人の言う事なんぞ聞きゃしないしな、ここの住人。ちょっと投げやりになったともいえる。
201号室
圭太
近所のラーメン屋でバイト中。
家計簿を眺めては溜息をつく理仁を見て、バイトを増やそうかと思っている。
気のいい兄ちゃん。調子に乗りやすい。
理仁
専門学校生。
口癖は「馬鹿じゃないの?」
人を遠ざけがち。が、ここの住人は基本的におせっかいなので遠ざけきれない。
物事を極端に悪く考えるところがある。
隣人三浦さんとよくけんかしている。
202号室
三浦さん
小説家。
しかし、彼の作品は未だ世に出ていない。なぜなら、完結していないからだ。
原稿はすでに5000枚に手が届くところ。潰したペンは数百本。ネットに作品を晒すことも考えた。評価して欲しい。しかし、批評されるのは嫌だ。だからやめた。
皮肉屋。何にでも一度は文句をつけないと気が済まない。
205号室
宇多田さん
穏やかで、いつもにこにこしている。
部屋の中には飛行機の模型、野鳥のスケッチ、空の写真で埋めつくされている。
出来ることなら空を飛べるくらい軽くなりたい。
本当は服も着ていたくないくらいが、久保さんに怒られるのでそこらへんはきちんとしておく。